横浜市会議員大岩まさかず(旭区) 

2018年01月16日 (火)

プログラミング教育〜2020年から始まるが、準備は出来ているのか?

新学習指導要領〜小学校では2020年から

教育現場での教育指導の指針となる教育指導要領が10年ぶりに改定されました。新学習指導要領は、2020年に小学校で、2021年に中学校で全面実施となります。具体的には、小学校における外国語教育の充実やプログラミング教育の導入などが盛り込まれています。

 

2020年から「プログラミング教育」スタート

新学習指導要領では、主な改善事項の一つとしてプログラミング教育を行うことが挙げられています。

既存の教科(算数・理科・総合学習など)の中で、プログラミングを体験しながら、論理的思考力を身につけることとされています。

時代を超えて普遍的に求められる力としての「プログラミング的思考」を育むことを目的として導入する事になりました。

子どもたちがコンピュータに意図した処理を行うよう指示することを体験し、身近な生活で、プログラムが活用されていることを考え、コンピュータを、自分の生活に活かそうとする資質・能力を育む事が教育目的とされています。

 

PC環境の整備

市立小学校や中学校には、すでにパソコンルームが設置済みであり、学校毎のコンピュータの台数は、国の第2期教育振興基本計画に示された整備目標を満たしています。しかし、教育用コンピュータ1台あたりの児童生徒数や、 設置場所を限定しないタブレット型コンピュータは目標に到達していません。

2017年12月8日の一般質問では、教育長から「本市は学校数・児童生徒数が多く、環境整備の目標達成には一定の予算を要しますが、早期達成に向けて、引き続き整備を進めてまいります。
」との答弁がありました。

 

プログラミング教育:一般質問(2017年12月8日)

プログラミング教育を教科の中で行うとすれば、指導的な役割は教員が担うことになりますが、そのためには教員に対しての研修や情報提供を十分行い、支援していく必要があります。教育現場の多忙化が叫ばれている中、新たな負担が増えると、先生から不安の声があがっています。

 

《質問:大岩》

プログラミング教育を進める上で、全教員に対する十分な研修に加え、他の教員のメンターとなる人材を育成したり、企業や地域ボランティアなどサポーターの協力をもっといただくべきと考えますが、教育長の見解を伺います。

 

《回答:教育長》

プログラミング教育を進めるための授業づくりの研究や、教員に向けた研修を充実し、メンターとなる教員の育成を始めています。また、一部の小学校で民間企業やNPOなどと連携し、プログラミング教育に取り組んできましたが、今後は全ての小学校・義務教育学校でのプログラミング教育を実施していきます。民間企業や地域の方々に一層の御協力をお願いしたいと考えています。

 

 

まとめ

先日(2017年11月24日)、現在、学校が独自に民間企業等の協力を得て行っているプログラミング授業を、菅田小学校において視察しました。関係企業やNPOの協力で機材が用意され、1班に2人、総勢で20名近くの専門学校生が入ってきめ細かな指導が行われ、子どもたちが夢中になって取り組む姿が印象的でした。

プログラミング教育の実施には、プログラミングの知識を有する指導者(メンター)や一定数のサポーターが必要です。その為の民間企業や地域との連携は、まだ不足しています。2年後のプログラミング教育の実施に向け、早急な準備が必要です。

菅田小学校で行われたプログラミングの授業を視察しました

 

2018年01月11日 (木)

増加するネット上のいじめ〜対策にSNS上の相談窓口を

ネット上のいじめ

全国のいじめの認知件数が32万件と過去最高を記録する中、最近では、SNSによるいじめが多く発生しています。

内閣府のネット利用に関する実態調査では、スマートフォンの所持率は、小学生で27.0%、中学生で51.7%、高校生では94.8%という結果で、コミュニケーションツールの主流を占めつつあります。

このような環境下で起こるいじめは、未然防止のため、モラルを持った適切な利用について啓発が重要です。

 

衝撃的な事件はSNSがきっかけ

昨年10月に発覚した、座間9遺体事件は、近隣自治体で起きた事件で、横浜市内の犠牲者も出ており、強い衝撃を受けました。犠牲者の皆様のご冥福を、心よりお祈りします。

事件に至るきっかけは、「自殺」をめぐるSNS上でのやり取りであり、SNSをきっかけとした様々な社会問題に対して、真剣な取組みが必要であると感じています。

コミュニケーションツールの主流がSNSに移行し、SNS内でのいじめが多く発生していることを考えると、SNSの対策が急がれます。

 

いじめ・ネット対策:一般質問(2017年12月8日)

《質問1:大岩》

本市におけるSNSなどインターネットの適切な利用のための教育について、教育長に伺います。

《回答1:教育長》

小学校では、保護者に向けて資料を配布し、「スマホ・ケータイ」の適切な使い方 を、子どもたちと一緒に考えてもらっています。来年度からは高学年の道徳科で情報モラルについて学びます。 中学校では、技術・家庭科の技術分野で、情報モラルを学びますが、生徒会でSNSの利用を考える取組も始まりました。高等学校では情報の教科で、情報通信ネットワークの仕組みなどを学ぶ際に、しっかりと情報モラルやマナーについて学習します。

 

《質問2:大岩》

千葉県の柏市や長野県では、SNSを活用した相談窓口を試験的に開設し、従来から行っていた電話相談よりも飛躍的に相談件数が増えたと聞いています。そこで、本市においても、児童生徒にとって相談しやすいSNSを活用したいじめの相談窓口を実施すべきであると考えますが、教育長の見解を伺います。

《回答2:教育長》

SNSは、児童生徒からアクセスしやすい手段ですが、SNSの特性に即した相談 技術を持った人材や多様な相談内容に対応できる体制の整備が必要です。県と協力しながら導入の検討を進めていきます。

 

●まとめ

昨年の5月31日、横浜市の原発避難いじめ問題に関して、市長は謝罪をしました。市長は面談後、記者団に「二度とこういう事がないよう、市を挙げて取組む」と、いじめ対策にかける思いを延べられました。

再発防止徹底の有効な手段の1つとして、SNSを活用したいじめ相談窓口の設置を要望したところ、教育長からは「県と協力しながら導入の検討を進めていきます。」という前向きの回答を頂いています。又、その後の常任委員会でも、教育長は同様の発言をしています。

いじめ対策を徹底する為にも、提案した事業の進捗について、今後もしっかりと確認していきたと思います。

 

 

「すべては子どもたちの未来のために」が横浜市教育委員会の基本目標! 目標達成のために「ネットによるいじめ防止策」を提案しました!

 

 

2018年01月09日 (火)

横浜の市花「バラ」〜歴史のストーリーを新たな価値創造(ブランディング)へ

「バラ」と横浜市〜歴史のストーリー

バラが横浜市に上陸したのは、幕末から明治の初めにかけてのころです。外国人商館の庭に咲いていたバラは、外国人と日本人の交流が広がるにつれ、次第に一般の家庭でも見られるようになり、関東大震災の頃には、市内のあちこちで咲き乱れていました。

 

「バラ」〜日米親善のシンボル

関東大震災では、横浜市は大きな被害を受けましたが、アメリカのシアトル市から、あたたかい支援を受け、そのお礼に、昭和4年、横浜市から、桜の苗木を贈ったところ、さらにそのお礼として、シアトル市からたくさんのバラの苗木をいただきました。

このバラは、野毛山公園や山下公園に植えられ、「日米親善のバラ」として親しまれ、これをきっかけに、さらに市内にバラが広がりました。

 

「バラ」〜国際仮装行列の先駆け

昭和10年から、開港記念日を「バラ祭」と呼び、「バラ行進」「バラ賛歌」などの行事も行われました。これは、現在の「国際仮装行列」の先駆けとなるものです。

 

「愛市の花バッチ」〜「バラ」が市民の花として定着

その後、昭和26年の横浜開港93周年記念の「みなと祭」において、シンボルとして、バラの造花のバッチ「愛市の花(あいしのはな)」が配布されました。のちに「愛市の花」バッジは、1つ10円で販売され、開港記念日にこのバッチをつけたこどもは、市内の公共施設を無料で利用できるといった取組も行われ、これにより、バラが、市民の花として定着してきました。

そして、市制100周年、開港130周年である平成元年に行われた市民公募の結果などを踏まえ、正式に「市の花」として制定されました。これが、平成元年にバラが市の花になった経緯です。

 

平成元年に「バラ」が横浜市花となった!

 

 

「バラ」を通じた国際交流〜保土ヶ谷区とブルガリア

保土ヶ谷区では、世界的なバラの産地、ブルガリアのソフィア市とパートナー都市協定を締結し、過去4回、「バラの女王」が保土ケ谷区長を訪問しています。

 

「バラ」〜歴史のストーリーを新たな展開へ

このように、歴史的なゆかりがあり、市民に親しまれてきた「市の花」がバラの花です。

このバラの歴史のストーリーを、市のPRや観光商品、レストランのメニュー、化粧品やお土産などに展開するプロジェクトを起こし、それを支援する事が、横浜市のブランド価値向上にも繋がります。

次代を担うこどもたちや、横浜市に転入された方々にも、市の魅力の一つとして、積極的に発信するべきだと考えます。

 

横浜のブランディング:一般質問(2017年12月8日)

《質問:大岩》

多くの魅力的な資源を持ちながら、それが点在していて、線や面として繋げられていない事が横浜の課題です。例えば、横浜市として「市の花」バラをプロモーションし、バラの歴史のストーリーを、市のPRや観光商品、レストランのメニュー、化粧品やお土産などもっと具体的なものに展開するプロジェクトを起こし、それを支援すべきであると考えますが、市長の見解を伺います。

 

《回答:市長》

たとえば、バラにちなんだお土産品をWEBで紹介して、商品開発に取り組んでいる事業者の皆様の支援をしています。いろいろなところで出しておりますが、先生から御覧になられると、もうちょっと市が統一感をもってやれということだと思います。ストーリーの展開というのは、本当に素敵だと思います。点と点が線でつながって御覧いただくということが、ちょっと足りないと私も思っております。そこをどういう風にクローズアップして、大きな横浜の魅力にするかということも考えております。大変いい御意見も頂戴いたしました。しっかりとこれから取り組んでまいりたいと思います。

 

まとめ

開港以来150年の歴史の中で培われた価値ある歴史のストーリーが、この横浜には沢山眠っています。眠れる宝に光をあて、再び磨き上げる作業が必要です。横浜の魅力を、市民1人1人が関心と誇りを持てるような価値あるものに転換していく取組みを支援して参ります。

 

2017年12月29日 (金)

横浜でも「ホテルシップ」の実現を!〜大型・中型豪華客船の誘致が、世界の富裕層を呼び込む起爆剤に!

宿泊施設は稼働率約90%で、満杯!

横浜市内の主要ホテルの稼働率は約90%で、ほぼ満室の状態が続いています。市内の客室数は約16,000室で、大きなイベントがあると、市内のホテルでは泊まりきれない状況です。

例えば、毎年夏に行われるJCの全国会議・サマーコンファレンスには、全国から1万人以上の人が集まります。しかし、当然ホテルは足りず、都内に宿を取る方が多いそうです。

 

臨時の宿泊需要を吸収する解決策

2019年のラグビーワールドカップや2020年東京オリンピック・パラリンピックなどの、横浜市内では吸収しきれない臨時の宿泊需要が発生する可能性があります。この解決策としては、客船を横浜港に停泊させ、その船をホテルにする「ホテルシップ」の取組みが有効です。

既に横浜では、30年前の「市政100周年・開港130周年記念事業」において、豪華客船『クィーン・エリザベス2』が、改修前の大桟橋に橋に約60日間着岸し、ホテルシップ兼イベントシップとして活用された実績があります。

国内でもいくつかの事例があり、海外ではリオ、ソチ、ロンドンなど近年のオリンピックでは、ホテルシップが毎回活用されています。

 

「ホテルシップ」が似合うまち! 横浜!

 

 

「ホテルシップ」実現の課題は?

国においては、国土交通省港湾局が事務局となり、制度面を中心とした課題の検討と調整を行っています。

「ホテルシップ」実現にあたって、客船を長期泊めておく場所がない、つまりは、車で例えるならば、数十日間借りられる「駐車場」の空きがない、という事が横浜の課題の1つです。

しかし、数千人が泊まれる大型客船だけでなく、200人程度の宿泊が可能な中型豪華客船もある事から、様々なケースを想定して、ホテルシップの誘致を進めて頂く事を、市当局(港湾局)に求めています。

 

世界の富裕層を呼び込む起爆剤に!

大型・中型豪華客船は、世界の富裕層を横浜に呼び込む起爆剤にもなります。又、ニースやモナコ、国内の医学系の学会でも実績がありますが、パシフィコで行われるイベントや学会と、ホテルシップのコラボレーションも今後期待が見込める展開です。

 

一般質問:ホテルシップの実現を!(12月8日)

<質問(大岩)>

ホテルシップの実現に向けて積極的に取り組んでいく必要があると考えますが、市長の見解を伺います。

< 回答(市長)>

東京2020オリンピック・パラリンピック開催時における観光需要を喚起する横浜ならではの有効な手段と考えます。 横浜港にはクルーズ客船の受入に関するノウハウが蓄積されておりますので、その経験を活かしまして、ホテルシップを横浜港で実現できるよう積極的に取り組んでまいります。

 

まとめ

「ホテルシップ」が成功すれば、今後、大型会議誘致の優位性や、クルーズ客船需要の掘り起こしにもつながると考えられます。

「ホテルシップ」の積極的な誘致に取り組んで頂く事を、今後も引き続き要望して参ります。

 

 

 

2017年12月28日 (木)

横浜には図書館が少なすぎる!〜大田区は「徒歩20分圏内に1館」に対し、横浜は「車で20分圏内に1館」!

横浜市の図書館の状況

平成26年に議員提案により「読書活動推進条例」が施行され、各区で読書活動を推進しています。

しかし、読書活動の中心となる横浜市の図書館は、1区に1館で18館しかなく、公共図書館の拡充を望む市民の声が多く寄せられています。

 

 

身近な場所に図書館がない

私が話を聞いた東京都大田区の図書館では「徒歩20分圏内に1館」を目指し、それを達成しています。一方で、横浜では「車で20分圏内」に図書館がない地域もあり、図書館が少なすぎます。

 

 

地区センター(80館)の図書コーナーとの接続

本市には、地区センターが80館あり、その中に図書コーナーがあります。地区センターの図書コーナーは地区センターごとに独立しており、横浜市全体の4百万冊の図書貸し出しシステムとは繋がっていません。

80の地区センター内にある図書コーナーと、横浜市全体の4百万冊の図書貸し出しシステムを繋ぎ、地区センターでも4百万冊の蔵書の貸し出しや予約本の受取りが出来るようにすれば、システム投資のみで、横浜市内に新たに80館の図書館を建設した事と同じになります。少ない投資で大きな改善効果が得られます。

 

旭区にある市沢地区センターの図書コーナー。システム投資で、新たな「図書館建設」と同等の効果

 

 

 

一般質問:図書館サービスの充実について(12月8日)

<質問(大岩)>

→本市の地区センター(80館)の図書コーナーと、市全体4百万冊の貸出しシステムを繋ぎ、地区センターでも4百万冊の蔵書の貸出しや予約本の受取が出来るようにすべきであると考えますが、市長の見解は?

 

<回答(市長)>

→図書の貸出し、返却のシステムを構築したり、本の物流の仕組みを作るなど、課題もありますが、非常に大切なことなので、地域のニーズを勘案しながら、今後もより検討を進めてまいりたいと思います。

 

 

まとめ

新たな図書館を建設する事は、財政上なかなか難しいと思いますが、既存の施設やネットワークを活かして、状況を改善する事は可能です。

まずは市長が、「横浜には図書館が少なすぎる」という課題認識をして頂く事が必要です。そして、地区センターの図書コーナーと本市の蔵書システム(4百万冊)を繋ぐシステム投資の決断をする必要があります。

図書館の状況改善が必要だと考える市民の皆様の声を聞きながら、提案を続けていきます。

 

2017年12月27日 (水)

年間利用回数「全国1位!」のコミュニティバス〜武蔵野市の「ムーバス」を視察しました。

●  横浜市の現状:郊外部の地域交通

高齢社会が進む中、郊外部における交通手段の確保が重要です。しかし、山坂が多い地域や、病院や商店街がある駅前まで歩いて行く事が困難な、交通不便地域に暮らす住民の声に答えられていない状況です。他都市では一般的なコミュニティバスの取組みが、横浜市では遅れています。

 

●  武蔵野市のコミュニティバス「ムーバス」を視察

今年の11月14日に、郊外部の移動手段の確保に向けた取組として、会派で武蔵野市のコミュニティバス「ムーバス」を視察しました。

 

会派のメンバーで、武蔵野市都市整備部交通対策課へヒアリング

 

 

 

●  年間利用回数「全国1位!」のムーバス

武蔵野市の「ムーバス」は7路線9ルート、一日あたり約400便、乗客は一日約7,000人、年間約260万人が利用しています。

年間260万人は、武蔵野市民(14.6万人)全員が1年間に約18回乗車する計算で、全国で市民1人あたりの年間利用回数が最も多い、成功事例の1つです。

路線

起終点

路線延長

便数/日

1号路線

吉祥寺駅

4.2km

53

2号路線

吉祥寺駅

5.2km

63(67)

3号路線(境南東循環)

武蔵境駅

2.8km

42

(境南西循環)

3.8km

42

4号路線

三鷹駅

4.9km

38

5号路線(境西循環)

武蔵境駅

2.4km

58

(境・東小金井線)

4.7km

29

6号路線

三鷹駅

5.2km

43

7号路線

武蔵境駅

5.0km

29

 

狭い道も進める小型・ノンステップバス

 

 

 

●  収支黒字化目前!達成可能な領域に!

1便あたり30分程度で一周する短いルートの設定や、短いバス停間隔(約200m)、小型バスで細街道を通ってサービス提供、時刻表の見直し、利用者へのグループインタビュー・行動調査をサービス向上に活かす取組みなどにより、収支を改善しています。

現在は、バスの減価償却費他すべてのコストを含めて、5千万円の収支不足を税金で補填しています。しかし、現在の利用料金100円を120円に値上げすれば、税金補填がいらなくなる(=黒字化)ところまで、収支が良くなっています。

 

●  コミュニティバス導入について・一般質問(12月8日)

Q(大岩):本市の地域交通の取組は、都市整備局、道路局、交通局と複数の部署にまたがっており、サービス拡充のための予算も不足している。郊外部の交通施策を積極的に展開していく為に、組織・人員・予算などを拡充すべきでは?

A(市長):高齢化の進展に伴い郊外部の持続可能な交通サービスの確保はますます重要な課題となっています。このような環境の変化や社会的な要請に対応していく為、本市の様々な経営資源を適切に配分しながら、郊外部の交通施策に取り組んでいきます。

 

●  まとめ

武蔵野市の「ムーバス」のようなコミュニティバスは、運営方法や財源の問題など様々な課題がありますが、郊外部の移動手段の確保に繋がる有用な取組です。

武蔵野市の「ムーバス」は1995年からスタートし、22年を迎えましたが、その誕生のきっかけは、ある高齢の市民から市長宛に届いた、交通不便を訴える一通の手紙でした。様々な課題はありますが、本市においても市民の一人一人の声に応える、「まっとうな」対応が必要です!

2017年09月02日 (土)

複合化した未来の中学校!〜京都御池中学校はレストラン・保育園・高齢者施設が併設!

◆【視察】京都御池中学校(PFIによる複合施設)

7月6日に、京都御池中学校の複合施設整備事業を、常任委員会:こども青少年・教育委員会で視察しました。

京都御池中学校は、レストラン・保育園・高齢者施設が7階建ての建物内に複合化した「未来の中学校」です!

 

<施設概要>

2F〜7F:京都市立 京都御池中学校

1F〜2F:乳幼児保育所

1F      :老人デイサービス施設、賑わい施設(レストラン、カフェ他)

 

地下7階+地下1階

敷地面積8,000㎡(グラウンド2,700㎡)、総床面積20,000㎡

 

 

7階建て・複合施設の京都御池中学校

 

<整備手法>

◯PFI方式(63.2億円)採用により、▲26.9億円(VFM29.8%)の支出を削減した

◯施設整備費52.1億円の内、約36.5億円を15年間の分割払い

◯専門業者が24H常駐、各種定期維持管理業務を行っている(先生方の仕事の削減)

 

<御池中学校概要>

(5−4制の小中一貫校)

小学6年生:326名、7〜9年生(中学1〜3年生):735名


●  複合施設の特徴

◯学校統合(小学6年生含む)により大規模化(1,061名)した。

◯大規模化により、授業プログラムの多様化、問題行動減少などの効果があった。

◯子育て施設や老人施設と、中学校との交流がある。

◯1Fにはお洒落なイタリアンレストラン、カフェが出店している。

◯全国学力一となった御所南小などの影響で、マンション建設が進み、エリア人口は増加中。

◯生徒数増により、オフィススペース(6〜7F)は教室(学校施設)へ転換した。

 

 

●  複合施設化に至った経緯

京都市全体で昭和33年をピークに子どもの数が減少。小規模学校化が進む中、平成13年9月に14学区と5小学校PTAから、3中学校の統合要望書が提出された。滋野中(上京中)・柳池中(中京区)・城巽中(中京区)の3校が統合し、平成15年4月から京都御池中学校となる。

統合までの間、地元が「新中学校設立推進委員会」を設立。新しい中学校のあり方や新しい校舎施設について議論。以下のような地元提案が、PFI実施方針に反映されました。

 

◯ひとづくり、まちづくりの拠点施設とする

◯都市部活性化、御池シンボルロードのコンセプトに寄与する

◯将来の人口増や少人数教育に対応した施設とする

◯体験や交流等を通じた幅広い学習機会がある

 

 

◆  京都市の小中一貫教育

京都では明治2年から「番組小学校」(民間の住民自治組織単位・64の小学校)がつくられました。国による学校制度(明治5年〜)の3年前、日本で最初の学区制小学校です。「番組小学校」を運営していた「元学区」は独自の財源を持ち、教育経費を負担。現在も、京都独自の自治組織として機能しています。

京都では学校が公民館的機能を有しています。また、学校運営協議会(コミュニティ・スクール)が、小学校・支援学校で100%、中学校で74%設置され、小中合同の学校運営協議会も設置されています。

歴史的背景を含めて教育の自治運営意識が高く、すべての小中学校が小中一貫教育制度に移行しています。

 

施設一体型一貫校(4−3−2制)   4校

施設併用型一貫校(5−4制)      2校

連携型一貫校(6−3制)               64中学校ブロック

その他(不登校経験者の為の学校)      3校

 

 

 

●まとめ(横浜市の学校建替え事業)

横浜市では、平成29年5月に「横浜市立小・中学校施設の建替えに関する基本方針」を策定し、築70年を超える学校から建替えに着手する事になりました。基本方針では、学校施設の「機能改善」「学校統合」「公共施設等との複合化」を必ず検討する事とされています。

建替えは総事業費が1兆円を超えるとも言われており、非常に難しい事業です。

京都の複合化事例も参考にし、施設のリノベーション(事業費圧縮)や、断熱化による冷暖房フリー校舎など、様々な提案をしていきたいと思います。

 

2017年08月25日 (金)

横浜市のギャンブル依存症対策〜担当局にヒアリングしました

横浜市のギャンブル依存症対策について、8月8日(火)に、担当局の横浜市健康福祉局障害福祉部障害企画課 依存症等対策担当者にヒアリングをしました。現状の対策や課題について、まとめましたので、報告します。

 

 

1. 横浜市の依存症対策・相談の現状

・  横浜市健康福祉局では、アルコール依存症、薬物依存症、ギャンブル依存症を一体として対策を行っている。

・  依存症の実態調査は厚生労働省で行っており、今年度中に発表予定。しかし、基本的にはサンプル調査による推計値であり、横浜市内の実数把握は難しい。

・  27年度の相談件数(述べ件数):アルコール依存症1,090件(75.5%)/薬物依存性246件(17%)/ギャンブル依存症107件(7.4%)であり、ギャンブル依存症の相談件数割合(7.4%)はまだ少ない

・  上記相談は、基本的に電話相談が多い。

 

 

2.他の依存症対策との連携

・  横浜市では、相談件数の一番多いアルコール依存症対策の主な窓口として、区役所の高齢障害支援課にMSW(メディカル・ソーシャル・ワーカー)を配置している。

・  MSW(メディカル・ソーシャル・ワーカー)は、主に家族から相談を受け、病院の情報提供(県内に70〜80ヶ所)をしている。

・  精神保健福祉センター(横浜市こころの健康相談センター:職員70人程)内に依存症個別来所相談(完全予約制)を設置。H29年5月からスタートしている。

・  上記相談スタート以来、25組の家族から相談あり(内3組がギャンブル依存症、本人の相談は12人)

・  GA(ギャンブル・アノニマス)への繋ぎはどうなっているのか?

→まずは病院を紹介する。又、去年の調査で把握したGAグループへの紹介も行っている。

→昨年、主にインターネット上でGAの調査を行い、HPがある団体を把握している(クローズドの勉強会は、HPに掲載がない為、把握していない)。

 

 

3.横浜市内の依存症対策の社会資源(昨年の調査より)

・  横浜市内の分布状況は、全体的には横浜駅を中心として、交通の便が良い鉄道沿線近くに所在している。また、南部より北部の方がやや多い。

精神保健福祉センター

2ヶ所

区役所福祉保健センター

18ヶ所(各区に1ヶ所)

病院

5ヶ所

診療所

15ヶ所

自助グループ<アルコール>

73ヶ所

自助グループ<薬物>

16ヶ所

自助グループ<ギャンブル>

16ヶ所

 

 

 

4. 主にギャンブル依存症に対応している横浜市内の回復施設

・  地域活動支援センターや障害福祉サービス事業所などを兼ねており、横浜市から何らかの補助金を受けて、運営している。

特定非営利活動法人

ディケア ぬじゅみ

保土ヶ谷区

西谷町

通所

女性専用の施設

特定非営利活動法人

ハウスホープヒル

旭区

東希望が丘

通称・入所

グループセラピー(12ステップ)

特定非営利活動法人

ワンデーポート

瀬谷区

相沢

入所

家族相談、家族個別相談あり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5.【課題】実態把握が難しい病気・ギャンブル依存症

・  厚生労働省・2014年の調査では、ギャンブル依存症の疑いがある成人は536万人もいて、成人人口の4.8%、実に成人の約20人に1人の割合。同調査でのアルコール依存症58万人より多い。

・  依存症患者の数は、サンプル調査による推計値であり、横浜市内で対策が必要な対象者の実数把握は困難である。

・  27年度の横浜市の依存症対策・相談件数のうち、75.5%(1,090件)はアルコール依存症に関するもので、ギャンブル依存症に関するものは7.4%(107件)にすぎない。

・  しかし、厚生労働省・2014年の調査から推察すると、ギャンブル依存症の疑いがある成人の数はアルコール依存症の約9.2倍であり、相談に至らない、潜在的患者が相当数いると推察される。

・  ギャンブル依存症は、本人に「病気」という自覚がない「否認」の病気であり、「隠す」病気だと言われている。借金と尻拭いを繰り返す段階で家族が認識し、さらに追い込まれた段階で、ようやく自助グループ等に参加し治療を受けるようになる。このように治療に取り組むまでには長い年月を要することになる(病気が潜在化し、相談に結びつきにくい、という課題)。

 

 

6.その他の課題

・  自助グループは、昨年インターネット上で調査し、存在を把握した段階。まだ連携が十分に取れている状況ではなく、自助グループと意見交換をし、意思の疎通を図ることが今後の課題。

・  自助グループが、講演会等する場合のお手伝いも、局として取り組みたい。

・  支援が必要な患者さんに、依存症対策や自助グループの活動に関する情報が、十分届いている状況にあるとは言い難い。普及・啓発活動も課題。

・  自助グループが活動する場所を安価(もしくは無償で)提供する、という「場所の支援」は検討した事がない。今後の検討課題。

・  自助グループの活動は自主独立が前提であるが、財政支援も必要と思われる。現状は、地域活動支援センターなどを兼ね、補助金を受けて運営を行っている。本格的な依存症対策の取組をする為には、この「財政支援をどうするか?」が、一番の課題と考える。国の依存症対策でも、自助グループへの財政支援策が弱く、予算化も殆どされていない。ギャンブル運営業者(パチンコやカジノ業者など)が一定割合の資金拠出をし、基金などを通じて自助グループへの財政支援を行う仕組みづくりが、急務と考える。

・  生活保護を管轄する、区役所の生活支援課の担当者が、GAを紹介する事はあまりない。ワーカーさん(担当者)でも慣れた方は、GAを紹介する事があるが、まずは病院を紹介する事が多い(課題:意識改善の必要性)。

生活支援課の職員(担当者)が、理解を深める為に、回復プログラムや依存症の研修会に参加してもらった方が良い(去年1回30〜40人の研修会に職員が参加、半分弱は生活支援課の人達だった)。

 

 

2017年07月01日 (土)

ララ物資〜戦後の学校給食。横浜から全国へ

●最高にワクワクする横浜を、つくろう

太平洋戦争終了後の混乱期(昭和21年)、横浜の新港埠頭に、極端な 食糧危機や物不足を救うため、海外の慈善団体からの支援物資を積ん だ一隻の船が接岸しました。船荷はミルク・穀類・缶詰などの食料品から、衣類・ 医薬品までの生活物資でした。この物資は「ララ物資」と呼ばれ以後6 年間、援助は続きました。そして、この中の「脱脂粉乳」による子供達へ の配食が戦後の学校給食の始まりです。

 

横浜の新港埠頭に着いた積荷から始まり、全国にひろがった戦後の学校給食。学校給食のファーストポートであった横浜が、中学校給食に関しては、ラストポートとなってしましました(現在、政令指定都市20都市の中で、中学校給食がないのは、「横浜市だけ!」です)。

 

「どんな家庭環境にあろう とも、未来を担う子供達に、 栄養があって温かい給 食を、お腹いっぱい食 べてもらいたい」。先 人への感謝の気持ち を忘れず、私達も同 じ思いで、中学校給食 の実現に取り組んで います!

 

2017年06月04日 (日)

すべては子どもたちの未来のために!〜横浜市いじめ防止基本方針の改定・重大事態について

■  いじめ防止基本方針の改定について

5月31日に所属する「こども青少年・教育委員会」の議案審査が行われました。教育委員会では、「横浜市いじめ防止基本方針」の改定原案が示され、内容が報告されました。

 

 

■  重大事態について

大津市いじめ自殺事件を受け、平成25年に「いじめ防止推進法」が成立。「重大事態」と認定した場合には、専門家ら第三者による調査組織を市が設置し、対応する制度となりました。しかし、横浜市に自主避難した生徒のいじめ問題では、法に則った調査を開始するまでに、学校・教育委員会が適切な対応をとらないまま約1年7ヶ月もの期間が経過し、生徒と関係者を傷つけ、大変大きな問題となりました。「いじめ重大事態に関する再発防止検討委員会報告書」や、常任委員会での議論等を踏まえて、「横浜市いじめ防止基本方針」を本年9月に改定する事になりました。

 

重大事態(いずれかに該当する場合)

●  いじめにより生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがある

●  いじめにより相当の期間(年間30日を目安)学校を欠席することを余儀なくされている

●  児童生徒や保護者から、いじめにより重大な被害が生じたという申立がある

 

生命、心身又は財産に重大な被害:例示

◯児童生徒が自殺を企図した場合

◯身体に重大な傷害を負った場合

◯金品等に重大な被害を被った場合

◯精神性の疾患を発症した場合

 

 

■  課題

重大事態の調査は、事実関係が確定した段階で行うのではなく、「疑い」が生じた段階で、速やかに開始しなければならない、と定められています。しかし、現実の運用はそうなっていないケースがあり、この点の改革・改善が重要です。ちなみに、横浜市の重大事態認定件数「3件」という数字ですが、実態に即した数字であるかは検証が必要です。

 

 

認定件数

学校数

横浜市

3件

506校

名古屋市

41件

412校

 

 

 

■  学校生活あんしんダイヤルの設置

「いじめ重大事態に関する再発防止検討委員会報告書」を踏まえ、新たな学校外の相談窓口として、スクールソーシャルワーカー(社会福祉の専門職)が直接対応する「学校生活あんしんダイヤル」が5月9日に開設されました。

 

電話番号

045—663—1370

対象

横浜市立の小学校、中学校、義務教育学校、特別支援学校に通う児童生徒とその保護者

相談受付時間

火 ・ 水 ・ 木 ・ 金曜日 9:00~12:00、13:00~16:00     (年末年始、相談員の合同研修日等、相談をお休みする場合があります)

http://www.city.yokohama.jp/ne/news/press/201704/20170428-022-25331.html

 

 

その他の相談窓口

いじめ110番

24時間子供SOSダイヤル

区役所こども家庭支援相談

子どもの人権110番

ユーステレホンコーナー

0120-671-388

0120-0-78310

045-954-6160

(旭区窓口)

0120-007-110

0120-45-7867

365日

24時間

365日

24時間

月〜金

8:45〜17:00

月〜金

8:30〜17:15

月〜金

8:30〜17:15

横浜市教育委員会

文部科学省

横浜市各区役所

法務省・法務局

神奈川県警察

 

 

 

 

■  「すべては子どもたちの未来のために」

5月31日、横浜市の原発避難いじめ問題に関して、市長は生徒に会い、謝罪をしました。市長は面談後、記者団に「二度とこういう事がないよう、市を挙げて取り組む」と再発防止を徹底する考えを示しました。

横浜市教育委員会の一番重要な基本目標は、「すべては子どもたちの未来のために」となっています。この目標や、基本方針の改定が、「絵に書いた餅」となってはなりません。子どもたちの未来の為に、いじめ対策の問題・課題に取り組んで参ります。

 

 

 



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